超電導電力貯蔵用7 T電磁力平衡モデルコイルの開発
―繰り返し通電特性―

Development of a 7-T Force-Balanced Model Coil for SMES
-Repeated Charging-Discharging Test Results-


粕谷 幸司 , 野村 新一 , 田中 規博 , 坪井 謙児 , 筒井 広明 , 飯尾 俊二 , 嶋田 隆一 (東工大)
kasuya.koji*torus.nr.titech.ac.jp
Abstract:  電磁力平衡コイルのSMES用超電導コイルとしての適性を実証するために,NbTi線を用いた外径0.53m,最大発生磁場7.1 T,磁気エネルギー270 kJのモデルコイルを開発した。通算59回のトレーニング試験の結果,NbTi線の臨界電流値552Aに対し, 最大クエンチ電流461A,5.9Tの発生に成功した。また,充電・貯蔵・放電を繰り返す一連のSMES運転を模擬した通電試験を行った。その結果,0A(0.0T)から390A(5.0T)への繰り返し通電を20A/s(0.25 T/sec)の電流変化率で100回以上に渡りクエンチを伴わず通電に成功した。本講演ではモデルコイルの繰り返し通電特性を評価し,液体ヘリウム蒸発量及び,ロゴスキーコイルの出力信号などから電磁力平衡コイルで発生する交流損失について報告する予定である。