Cu合金シースin situ 法MgB2超伝導線材の応力/ひずみ特性
Stress/Strain Characteristics of Cu Alloy Sheath in situ Processed MgB2 Superconducting Wires


山影 大輔,石川 雄介,片桐 一宗,笠場 孝一(岩手大);志村 聡,腰塚 直己(SRL);望月 一成,柴田 昇,尾 一博(東京ワイヤー);渡辺 和雄(東北大)
t3405034@iwate-u.ac.jp
Abstract:  シース材にCuおよびCu合金(Cu-Zr,Cu-Be,Cu-Cr)を用いたin-situ PIT法MgB2線材の室温での引張り試験、および液体ヘリウム温度での引張り、横圧縮試験を行った。Cuシース線材では、Cu比が7.0から2.0と小さくなると、Icの可逆ひずみ限界ε irr は0.38%から0.21%に低下するが、Icと塑性流動応力は上昇した。Cu合金シース線材の極低温における0.5%塑性流動応力σ0.5 は147 〜 237 MPaであり、Cuシースの場合のそれ55 MPaと比べると、大幅に機械的特性が向上した。また、εirrはシース材の強度が高い方が高く、Cu合金シース線材で0.47〜0.82%程度であり、Cuシースでは0.38%である。耐引張り特性は、Cu合金の中ではCu-Zrが最大であった。Cu-Cr合金シース線材の横圧縮に対する可逆応力σirrは314 MPaである。これは、Cuシースのそれと比べて約2倍高くなっている。