渦巻き型コイルによる大型バルク超電導体のパルス着磁
Pulsed Field Magnetization Properties for Large Single-grain Gd-Ba-Cu-O Bulk Superconductors with a Vortex-type coils


木村 洋介,松崎 弘久,森田 英祐,和泉 充(海洋大);成木 紳也,坂井 直道,平林 泉(SRL);三木 基寛,北野 雅裕(北野精機)
ykimura@e.kaiyodai.ac.jp
Abstract:  近年、直径140 mm を超えるバルク超電導体が作製可能となり、その総磁束の大きさから回転機など、機器の高性能化が期待されている。しかし、大型バルク体において定常磁場着磁法を用いると、着磁用の超電導マグネットが非常に大型になるため応用に不向きであり、将来、更に大型のバル ク体が作製された場合に機器への応用が非常に難しくなる。我々はこれまでに、集中巻き線である渦巻き型コイルをスプリット型に対向配置してパルス着磁を行うことにより、直径60 mmのバルク体において定常磁場の8割程度の総磁束を持ち、捕捉磁束密度分布の整った着磁に成功している。また、回転機内においても同様方法を用いてバルク体表面で1 Tを越える磁場を得ることに成功している。従って、パルス着磁を用いて大型バルク体の着磁が可能であれば、大型バルク体の機器への応用が可能となると考えられる。そこで本研究では渦巻き型コイルを用いて直径100 mmと140 mmの大型バルク体にパルス着磁を行った結果を報告する。