RE123バルク超電導体のボイドと引張強さおよびヤング率の関係
Strength and Young’s modulus associated with voids in RE123 bulk superconductor


穂刈 猛,大志田 宜明,笠場 孝一,片桐 一宗(岩手大)
hokaben_21@yahoo.co.jp
Abstract:  (Sm,Gd)-Ba-Cu-Oバルクの破面の観察を基に、確率的な分布を見せるボイドを有するバルク試験片を計算機上で仮想的に作り出し、その両端に引張負荷を与えたときの応力状態とヤング率を調べた。空隙率が7.0 %、12.3 %の仮想試験片のボイドの周りの最大応力集中係数の平均値はそれぞれ2.6、3.0、相対ヤング率(ボイドの影響を含まないヤング率と含むそれとの比率)はそれぞれ0.82、0.64であった。相対強度の空隙率依存性は減少指数関数に近似して表すことができ、相対ヤング率の空隙率依存性は一般的なセラミクス材料のそれと一致した。実験で得られた線形の応力−ひずみ曲線を示した試験片の強度とヤング率のバラつきは、本研究で提案した評価法で予測できるそれらのバラつきの範囲内に収まった。