超伝導転位並列導体の大型ソレノイドコイルへの適用性の検討（2）
Study on the applicability of transposed parallel conductors to large scale superconducting solenoid coils （2）
tashiro@sc.kyushu-u.ac.jp
Abstract: 酸化物超電導線材を電力機器の巻線や大型超電導マグネットに適用するためには大流容量化が必要である。そのため並列導体を構成するが、単に積層しただけでは自己磁界効果により電流偏流が生じてしまうため、転位を行い素線の配置を工夫する必要がある。そこで我々は，各層間のみで転位を行う層間転位のソレノイドコイルを提案し、電流分流比を均等にする最適転位パターンについて考察を行ってきた。しかし、設計上の寸法もしくは磁界強度の制約がある場合には最適転位に必要な層数から層数を増減せざるを得ず、その場合の電流分流比は均等にならない。そこで、最外層で層内転位を行うなどして、電流分流比の補正の可能性について検討してきた。しかし、それまで検討してきた補正法は決まった法則性が無く、各層数について電流分流比が均等となる補正法を試行錯誤により見つけなければならなかった。そこで、各層内で一度と層間で転位することにより、ほとんどの層数で電流分流比が均等となるような転位方法を提案した。また、この転位方法の並列導体数が増えた場合についても適用可能かどうか検討した。