TFA塩溶液を用いたMOD法Y-123相膜作製における本焼成昇温速度の影響
Effect of Heating Rate on Sintering for Y-123 Films Prepared by the MOD Method Using Solution of TFA Salts.


光野 克紀,山田 博,金山 光一,中川 重康(舞鶴高専);山崎 裕文(産総研)
mituno@oregano.ocn.ne.jp
Abstract:  LaAlO3(100)基板上にTFA塩溶液を用いたMOD法によりY-123超電導膜の作成を行った。本焼成における昇温速度を1.5,3.2,8.6,50℃/minで変化させ,成膜後にX線回折及び超電導特性の評価を行った。その結果1.5℃/minで緩やかに昇温を行った試料は、X線回折より高度に3軸配向を示し、c軸以外の配向ピークや異相のピークに減少がみられ、超電導特性としては80Kにおいて零抵抗転移を観測した。また,65Kにおける臨界電流密度は,12KA/mm2であった。このためフッ素系用材においては緩やかな昇温が膜の核形成・成長に有利であると考えられる。