スラッシュ状極低温流体の流動特性試験装置の開発
Development of a Flow Characteristic Test System for Cryogenic Slush Fluid


大平 勝秀,新井山 一樹,小泉 憲裕,倉 登志男,石本 淳(東北大);神谷 卓伸(三菱重工)
ohira@luna.ifs.tohoku.ac.jp
Abstract:  極低温流体中に同じ液体の固体粒子が存在するスラッシュ状極低温流体は、液体100%の極低温流体と比べ密度、寒冷保有量が増加するため、その応用が期待されている。例えば、スラッシュ水素は再使用型宇宙往還機や燃料電池の燃料として効率的な輸送・貯蔵が可能となり、スラッシュ窒素は冷媒として使用すると高温超伝導機器の性能向上が可能となる。スラッシュ水素の実用化を図るため、高精度密度計、流量計の開発等をこれまで実施してきたが、スラッシュ状極低温流体が管内を流動する際の基礎的な流動特性と固体粒の挙動を解明するため、流動特性試験装置を開発した。スラッシュ窒素の実験で得られた基礎的な流動特性を今後、スラッシュ水素も含めたスラッシュ流動特性計算コードの開発に適用を予定しており、このため流動に関する高精度なデータ取得と現象の解明が必要である。流動特性試験装置の概要、流動時の密度(固化率)および流量測定法を主に発表し、現時点で得られつつある管内流動特性、PIV装置で測定した固体粒の流動挙動についても発表する。