強誘電体多結晶(Sr1-xCax)TiO3を用いたキャパシタンス温度センサの開発
Capacitance Temperature Sensor Made of Ferroelectric (Sr1-xCax)TiO3 for Cryogenic Temperatures


島田 康平(明治大);高島 浩,王 端平,Bambang Prijamboedi(産総研);三浦 登(明治大);東海林 章(産総研);伊藤 満(東工大)
ee22051@isc.meiji.ac.jp
Abstract:  多結晶強誘電体(Sr1-xCax)TiO3 (x = 0.01, 0.02, 0.03, 0.05, 0.07)を用いたキャパシタンス温度センサの極低温における誘電特性について報告する。量子常誘電体であるSrTiO3は、AサイトにCaをドープすることによって強誘電体に構造相転移することが知られている。特に、Caを5 %ドープした多結晶体(Sr0.95Ca0.05)TiO3はT = 31.8 Kに強誘電相転移点が発現し、その比誘電率εrは7150であった。また、Caを5 %ドープしたサンプルの極低温領域T = 2.5 Kにおける温度感度Sと絶対温度感度Sdはそれぞれ50 pF/Kと0.049であった。本研究では、温度計の最も重要な性能指数である絶対温度感度Sdが既存の製品よりも5倍以上高い性能を示す材料の開発に成功した。