ワイブル関数の物理モデルとV - I 特性の解釈
Physical Model of Weibull Function and Interpretation of V - I Curves


長村 光造(応用科学研);小川 一哲(京大)
kozo.osamura@materials.mbox.media.kyoto-u.ac.jp
Abstract:  電圧(V)ー電流(I)特性の解析にワイブル関数が一般的に用いられる。3次元の試料中に生じた電圧発生サイト(deparingあるいはdepinningによって超電導状態から常伝導状態に遷移した微小部分)がパーコレートして電流パスを妨げると巨視的な電圧発生につながる。このパーコレーションの振る舞いをワイブル関数でよく記述することが出来る。しかしワイブル関数は3次元の試料中で生じた超電導から常伝導への遷移の1次元への射影であり、実際にどのように空間的に遷移が起こるのかを正確には記述できない。著者等は3次元(2次元)の電圧発生サイトの分布を正規分布で近似し、電圧ー電流曲線を確率計算しその結果からワイブル関数に用いられるパラメータが正規分布にどのように対応するかを検討した。