改良型TFA−MOD法による長尺YBCO線材作製における仮焼条件の検討
Investigation on calcinations process in fabrication of long-length YBCO-coated conductors by advanced TFA−MOD process


中岡 晃一,松田 潤子,須藤 泰範(SRL);後藤 智誉(旭電化工業);和泉 輝郎,山田 穣,塩原 融(SRL)
knakaoka@istec.or.jp
Abstract:  我々は,従来のTFA−MODプロセスに対して,Cu−ナフテン酸塩,Y,BaについてはTFA塩を用いたMOD原料溶液を開発し,高特性を維持しつつ仮焼に要する時間を従来の17%までに短縮することに成功した.本プロセスを改良型TFA−MOD法と呼称する.一方,本プロセスを連続処理大型炉による長尺YBCO線材作製に適用する際,小型電気炉と比較して成膜時の雰囲気制御性は低下する.そこで,長尺YBCO線材作製において雰囲気が超電導特性に与える影響の知見は有効である.本研究では,仮焼時の水蒸気導入温度が仮焼膜の組織構造及びYBCO薄膜の超電導特性に与える影響を検討した.