IBAD/MPMT-PLD法による長尺GdBCO線材の開発
Development of long GdBCO coated conductor using IBAD/MPMT-PLD method


衣斐 顕,福島 弘之,宮田 成紀,栗木 礼二,高橋 一弘,小林 広佳,小西 昌也,山田 穣,塩原 融(SRL)
ibi@istec.or.jp
Abstract:  我々は,IBAD/MPMT-PLD法を用いて,長尺YBCO線材の研究開発を行ってきた.昨年,212.6 mのYBCO線材を作製し,その線材のend-to-endのIcは245 Aを記録した.Ic×L値は,52087 Amに達し,この値は,現在の世界記録になっている.GdBCO線材は,磁場中で高いJcを持つことが知られており,RE系超電導体の中でも注目されている材料の1つである.当研究所でも,Ic = 500 A/cm (77K,0T)を超える短尺試料の作製に成功しており,磁場中での特性はYBCO線材を上回っている.IBAD-GZO/PLD-CeO2基板上にMPMT-PLD法を用いて32 mのGdBCO層を成膜した結果,end-to-endのIcは205 Aを記録した.GdBCO層の成膜は3回行い,それぞれ30 m/hの基板テープ送り速度で成膜した.よって製造速度は10 m/hとなる.上記のYBCO線材の製造速度は3.75 m/hであるので,約2.6倍の速度で200 A級線材の作製に成功した.