40T級ハイブリッドマグネット長時間運転への挑戦
A challenge for a long time operation of the 40T class Hybrid Magnet

段塚 知志 , 湯山 道也 , 関川 重芳 , 永井 秀雄 , 小菅 通雄 , 荒川 隆之 , 佐藤 明男 (NIMS);樋口 明年 (新生ビルテクノ)
DANTSUKA.Tomoyuki*nims.go.jp


Abstract: 物質・材料研究機構 強磁場共用ステーションでは、40T級ハイブリッドマグネット(以下40THM)を運転し、30T以上の強磁場環境を年間を通して安定に提供している。40THMは、超伝導材料の物性値測定をはじめとして強磁場下での熱処理など様々な分野の研究に利用されている。近年、最大磁場での長時間保持や通電時間の長時間化等の要望が出てきた。しかし、マグネット運転と冷凍機運転の制御シーケンスがで独立していることやマグネットクライオからの戻りガス加温制御の複雑さから、マグネットクライオ内貯液量以上の長時間運転をすることが困難であった。そこで、マグネット設備と冷凍機設備の制御シーケンスや警報システムを見直し40THMの長時間運転に挑戦した。その結果、液体ヘリウム供給バルブの手動制御と戻りガスの状態を常時観察することにより、超伝導マグネット通電中であっても液体ヘリウムを供給することに成功し、40THMの長時間運転が可能になったので報告する。