Abstract: 現在,超電導マグネットなどを利用した高磁場勾配磁気分離(HGMS; High Gradient Magnetic Separation)に関する研究が行われている。しかしながら、微粒子およびイオンなどに関しては通常のHGMSでは分離することが困難である。このような微粒子の分離においては、磁気クロマトグラフィー(MC; Magnetic Chromatography)法を用いるのが有効である研究結果が報告されている。そこで我々は、MC法による微粒子およびイオン分離に関する基礎研究として、流体力学と電磁気学に基づいた数値解析用プログラムの開発を行うとともに、同心円状の流路の上部及び下部に強磁性線(Co93%,Ni7%)を配置した磁気カラムを用いてMC実験を行っている。本研究では、MCの実験との比較による数値解析プログラムの有効性について検討し、また、微粒子およびイオンの分離を目的とする磁気カラムの最適設計を図るための数値計算を行ったのでその結果について報告する。