J-PARCニュートリノビームライン用超伝導電磁石システム(15)
ー電磁石システムの励磁試験結果及び実機製作状況ー

Superconducting magnet system for the J-PARC neutrino experiment(15)
-Cold test results of magnet system assembled with cryostat and status report-


佐々木 憲一 , 中本 建志 , 木村 誠宏 , 岡村 崇弘 , 荻津 透 , 安島 泰雄 , 大畠 洋克 , 都丸 隆行 , 東 憲男 , 槙田 康博 , 山本 明 (KEK);市原 直 (三菱電機)
ken-ichi.sasaki*kek.jp


Abstract: 高エネルギー加速器研究機構(KEK)と東大宇宙線研が共同で行ってきた長基線ニュートリノ振動実験の成功を受け、東海村に建設中の大強度陽子加速器J-PARCの50GeV-750kW陽子ビームを利用した次期ニュートリノ振動実験計画が進行中である。日本原子力研究所(JAERI)とKEKが共同建設しているJ-PARCにおいて、加速された陽子ビームをターゲットへ導くビームラインには2.6Tの2極磁場と19T/mの4極磁場を同時に発生するコンバインドファンクション型超伝導電磁石が採用された。この超伝導電磁石が28台ビームラインに並べられ、超臨界ヘリウムにより5K以下に冷却される。これまでKEKでは2台のプロトタイプを開発、その製作技術を三菱電機へ移転し、現在、実際にビームラインへ設置される28台の電磁石の製造が行われている。今回2台のプロトタイプを使用して、ダブレットと呼ばれる2台1組の磁石システムのプロトタイプを製作、冷却励磁試験を行ったのでその結果について報告する。あわせて、当日までの製作・冷却試験状況についても報告する。