CeO2を添加したGd-Ba-Cu-O系バルク超電導材料の捕捉磁場特性
Trapped magnetic field of CeO2 added Gd-Ba-Cu-O bulk superconductors

成木紳也 , 坂井 直道 , 平林 泉 (SRL)
nariki*istec.or.jp


Abstract: Gd-Ba-Cu-O系バルク超電導材料はY系に比べて捕捉磁場が高く,様々な応用が検討されている.Gd系バルク体の捕捉磁場を向上するには,試料中に分散するGd211相を微細化し,臨界電流密度を高くすることが不可欠である.通常のGd系バルク体には,Gd211粒子の成長を抑制する目的からPtが添加されているが,Ptは高価であり,バルク体の原料コストを上げる一因となっている.CeO2はPt同様,211相の微細化に効果がある添加物として知られ,これまでY系材料を中心に添加効果が検討されており,Gd系バルク体の高特性化にも有効と考えられる.本研究では直径25 mmのGd系バルク体に種々の量のCeO2を添加し,微細組織,超電導特性,捕捉磁場特性について検討を行った結果について報告する.CeO2を0.5 wt%添加した試料の77 Kにおける捕捉磁場は1.4 Tで,同じ大きさのPt添加試料の捕捉磁場よりも高い値を示した.