Bi2212線材の液体水素温度領域での特性
Properties of Bi-2212 wire at LH2 temperature regions.

引地 康雄 , 西岡 淳一 , 長谷川 隆代 (昭和電線);北口 仁 , 熊倉 浩明 (NIMS)
k930367*snt1.swcc.co.jp


Abstract: Bi2212酸化物超電導体は、20K以下の温度領域において優れた磁場特性を有していることが知られている。我々はこれまでに、銀テープ上にBi2212ペーストを塗布、積層させた後、予備焼成(Pre-Annealing)と中間圧延(Intermediate-Rolling)を導入したPAIRプロセスを開発し、このPAIRプロセスにより作製したBi2212多層線材において、7100A/mm2(at 4.2K, 0T)、5000A/mm2(at 4.2K, 10T)の特性を得ている。一方、Bi2212超電導体は部分溶融プロセスにより作製できることから、線材形状の制約が少ないため、撚り線加工が容易な丸線の作製も可能であり、4900A/mm2(at 4.2K, 0T)、2000A/mm2(at 4.2K, 15T)の特性を有するBi2212銀シース丸線材も開発している。本発表では、PAIRプロセスにより作製したBi2212多層線材およびこの線材を使用して作製したコイルを20Kで評価した結果について報告する。