ホットプレス法により作製したSiC添加MgB2超電導テープ線材の特性
Superconducting properties of MgB2 tapes with SiC addition prepared by a hot pressing

新田 晃央 , 山田 豊 , 太刀川 恭治 (東海大);熊倉 浩明 (NIMS)
yyamaday*keyaki.cc.u-tokai.ac.jp


Abstract: In-situ PITを用いてSiCナノパウダーを添加した炭素鋼シースMgB2テープ線材をホットプレス法で作製した。熱処理中に圧力を加えるホットプレス法により、MgB2テープ線材の横断面積は、従来の熱処理(加圧無し)のそれに比べて約40%減少し、MgB2生成に伴う空隙の発生はほとんど見られなかった。630℃で10 hホットプレス処理したMgB2 テープ線材の4.2 KにおけるJc値は、10 Tで125 A/mm2、5 Tでは約1,000 A/mm2であった。 このようなJc値の向上は、ホットプレス法によりMgB2コア部が空隙のない緻密な組織となり、MgB2結晶粒間の結合が強化されたためと考えられる。