SQUID磁束計による母親と胎児の心拍変動の関連解析
Evaluation Method Relation between HRV of Mother and HRV of Fetus Using SQUID System

神山 拡己 , 石山 敦士 (早大);中居 賢司 , 福島 明宗 (岩手医科大);葛西 直子 (産総研)
h.kamiyama*asagi.waseda.jp


Abstract: SQUID磁束計の開発により胎児心磁図(fMCG)の計測が可能となった.一方胎教に多くの興味が持たれているが、胎教による母親の自律神経活動の胎児への影響は十分に解明されていない.本研究では胎教時の母親と胎児の関係を調べるために、自律神経活動を反映している心拍変動に着目し,fMCG計測データからICA(独立成分分析)を用いて胎児の心磁界を抽出し、同時に計測された母親の第U誘導心電図(ECG)とfMCGを用いて母親と胎児の心拍変動の周波数成分を解析する方法を考案し,音楽が母親と胎児の心拍変動に与える影響について検討した.岩手医科大学に設置された64-ch SQUID磁束計で母親の暗算およびクラシック音楽環境下において、胎児(5例)のBz成分fMCGと母親のECGを同時に計測した.計測したfMCGとECGに1.5~40Hzのディジタルフィルタ処理をした.fMCGを含むチャンネルにICA(JADE)を適用して胎児心磁波形を抽出した.抽出したfMCGとECGより,胎児と母親の心拍変動(R-R間隔:RRI)とそのスペクトルを求めた.心拍変動の周波数解析にはBurg法を用い,0.05~0.2Hz帯域のピーク値(LF)と0.2~0.4Hz帯域のピーク値(HF)を求め,LF/HFを算出した.