高温超伝導大型導体の電磁特性評価装置の開発3
〜1kA級電流トランスの開発〜

The development of the measuring system to the electro magnetic property for large scale HTS conductors.
-Development of a HTS current transformer of 1kA class -


中浜 佑允 , 川越 明史 , 川畑 秋馬 , 住吉 文夫 (鹿児島大)
bt202053*ms.kagoshima-u.ac.jp


Abstract: 近年、高温超伝導体の線材化技術の向上に伴い、低損失で大電流が流せる高温超伝導大型導体の開発研究が盛んに行われている。このような大型導体の交流損失や臨界電流、導体内の電流分布などの基礎特性を種々の 電磁環境下や幅広い温度領域で定量的に評価することは、超伝導機器の設計上非常に重要である。そこで本研究では、高温超伝導大型導体に通電した状態で種々の特性評価ができるコンパクトな装置を開発し、電磁特性の測定を行うことを目的としている。これまでに、外部磁界印加用マグネットの製作とその励磁試験、サンプルへの大電流通電用の超伝導電流トランスの製作とその性能試験を行った。今回は、電流トランスの性能を向上させるために、コイル巻線の作業性の向上を目的として、巻線形状を楕円形状とした。また、液体窒素用デュワ内に収納するために曲げ径が小さくなり、臨界電流が低下するので、短尺線材を曲げて臨界電流を測定し、曲げ径の最適化を行った。完成した超伝導電流トランスの通電性能の評価を行った。