ITER超伝導コイル調達のための技術基盤の確立
Technology Development for ITER Coil Procurement
原研
Japan Atomic Energy Research Institute
奥野 清、中嶋 秀夫、杉本 誠、礒野 高明、小泉 徳潔、濱田 一弥、河野 勝、布谷 嘉彦、名原 啓博、喜多村 和憲、阿部 加奈子
okuno*naka.jaeri.go.jp
Abstract :
ITER超伝導コイル・システムの主要構成機器であるトロイダル磁場(TF)コイルと中心ソレノイド(CS)の調達のための技術基盤確立について、最新の技術成果を発表する。ITER工学設計活動(EDA)では、CS及びTFモデル・コイルを開発し、実機コイル製作を見通せる大きさで、製作技術の実証を行った。CS(外径4.2m、高さ2.1m)は、CSモデル・コイルとほぼ同じ大きさであり、CS製作に必要な基盤技術はほぼ確立している。しかしながら、巻線構造がレヤー巻きからパンケーキ巻きになるともに、導体のジャケット材に原研が開発したJK2LB鋼が新たに採用された。このため、これら設計上の変更点について、製作面からの検討を実施している。一方、TFコイル(高さ14m、幅9m)は、TFモデル・コイルの約3倍の大きさであり、工学実証された製作手法をスケールアップしなければならない。このため、より大きなコイルで所定の精度を得るための高精度巻線の検討、コイル構造部材の量産技術の実証、及び機械加工・溶接の併用による大型構造材の製作技術の確立などを実施している。これら検討により、調達技術仕様の策定に必要な詳細技術データを取得するとともに、設計の合理化、日本国内における調達実施のための技術基盤の整備、製作時のリスク低減、コスト削減などを図る。
Keyword(s) :
ITER,magnet,,,,