Bi-2212 ラザフォードケーブルの交流損失測定
Measurements of AC losses in Bi-2212 Rutherford cables
鹿児島大学, 中部電力(株)A
Kagoshima University
川畑陽一, 上川畑正仁, 川越明史, 住吉文夫, 長屋重夫A, 平野直樹A
ee00021*h12.eee.kagoshima-u.ac.jp

Abstract : 本研究では、Bi-2212ラザフォードケーブルの交流損失測定を行った。このラザフォードケーブルは、4.2K、0T中で約10kAの電流容量を持っている。サンプルは、3ないし4本の短尺直線状ケーブルを積層したもので、NbTiで巻線されたスプリット型レーストラックマグネットの一様な磁場空間内にセットされている。このサンプルに、液体ヘリウム中で変動横磁界を印加し交流損失を測定した。その結果、ケーブル幅広面に平行と垂直の横磁場を印加した場合の両方で交流損失の周波数依存性が観測された。高磁場振幅では周波数にほとんど一定、低磁場振幅では大きな周波数依存性が観測された。これらの周波数特性から、素線間結合時定数は約10msecであることがわかった。また、以上の結果から、実際の運転条件下ではヒステリシス損失に比べて素線間結合損失は無視できることがわかった。
Keyword(s) : Bi2212,ラザフォードケーブル,交流損失,素線間結合損失,結合時定数,