高分解能μ-SQUIDを用いた不整脈モデルマウスの心磁図計測
Measurement of Magnetocardiogram on Arrhythmia Model Mice using SQUID System
A早稲田大学，B産業技術総合研究所
Waseda University
石山 敦士A，小野 弓絵A，葛西直子B
atsushi*waseda.jp
Abstract :
心疾患は日本人の第二死因，欧米人の第一死因となっており，早期診断法・治療法の発展が強く望まれている。このような疾患研究に用いられる実験動物のマウスは，遺伝子改変や薬物投与による疾患モデルの作成が比較的容易であるため，心疾患モデルマウスが既に広く供試されている。我々は独自に開発したマウス用生体磁気計測システムを用いて各種心疾患モデルマウスの心機能マッピングを行い，疾患モデルマウスで可能な侵襲的検査結果とヒトで実施される心磁図検査結果とを結ぶ情報を提供することで，心疾患の診断や治療に貢献することを目指している。本研究では，神経毒の一つであるアコニチン投与による不整脈モデルマウスを作製し，本モデルマウスの不整脈（心室性期外収縮）時と健常マウスの正常洞調律時の心磁図機能マッピングを行った。その結果，心磁図を用いて，不整脈時と正常洞調律時の心筋興奮過程の変化が明確に観察可能であることが示された。
Keyword(s) :
SQUID,生体磁気計測,マウス,疾患モデルマウス,心磁図,脳磁図