強制対流He II中の過渡熱伝達
Transient heat transfer in a forced flow of pressurized He II
京大
Graduate School of Energy Science, Kyoto University
西田治朗,岡村崇弘,濱勝彦,白井康之,塩津正博
j-nishida*pe.energy.kyoto-u.ac.jp

Abstract : 強制対流He II中の試験発熱体に、定常臨界熱流束相当値以上の波高値を持つステップ状熱入力を与えた場合の過渡熱伝達を,大気圧下、液温1.8〜2.0 K、流速0〜0.96 m/sの範囲で求めた。この場合の過渡熱伝達は、定常Kapitza 曲線の外挿曲線状にある時間(準定常状態の寿命と呼ぶ)停留し、以後膜沸騰に遷移する。定常臨界熱流束は、流速が増大するに従い増大するが、それを越えた波高値のステップ状熱入力に対する寿命は、流速の影響を殆ど受けずプール状態の時(流速ゼロの場合)と殆ど一致することが解った。2流体モデルによる2次元数値解析を行い、寿命の計算結果が実験結果と良く一致することを確かめ、過渡時の2流体の挙動や温度分布を明らかにした。
Keyword(s) : He II,強制対流,過渡熱伝達,,,