加圧ガスを充填した熱音響スターリング冷凍機の性能評価
Performance of a thermoacoustic Stirling cooler filled with a pressurized gas
名大院工A,東大生産研B,愛教大C
Department of Crystalline Materials Science, Graduate School of Engineering, Nagoya University
三輪正樹A,鷲見高雄A,熊澤克芳A,田代雄亮A,琵琶哲志A,上田祐樹B,矢崎太一C
miwa*mizu.xtal.nagoya-u.ac.jp

Abstract : 熱音響エンジンは,可動部を一切持たないエネルギー変換デバイスとして注目され,世界中で高効率化へ向けて開発が行われている.高効率化の手段としてもっぱら高圧ガスが作動流体に用いられることが多い.しかし高圧ガスを充填した熱音響エンジンにおいては,エネルギー変換効率の評価に必要な仕事流の実験的評価が困難という問題点があった.先の低温工学会の発表において,我々は高圧下においても圧力測定のみで仕事流を実験的に決定できることを示した.そこで今回,この手法を用い,作動流体に2〜7気圧に加圧したヘリウムとアルゴンの混合ガスを用いた熱音響スターリング冷凍機の性能を実験的に評価する.この冷凍機は,共鳴管とその両側に接続されたループ管から構成される.どれも内直径4.8cmのステンレス製である.一方のループには蓄熱器があり,この蓄熱器で発生した仕事流は共鳴管を伝わってもう一方のループ内の蓄冷器へ輸送される.共鳴管内の圧力の測定から,仕事流を決定し,原動機ループからの出力仕事と冷凍機ループに対する入力仕事を実験的に求める.
Keyword(s) : 熱音響現象,仕事流,圧力計測,効率,冷凍機,加圧気体