CIC導体の素線変位計測による素線間接触状況の検討
Investigation of contact conditions between strands by strand transposition measurement in CIC conductor
A東北大学,B日本原子力研究所
Tohoku University
谷貝 剛A ,佐藤秀成A,津田 理A,濱島 高太郎A,布谷 嘉彦B,高橋 良和B,奥野 清B
gaiya*ecei.tohoku.ac.jp

Abstract : 超電導電力貯蔵装置SMESや核融合用のマグネットでは、高い機械強度と高電流密度化のために、直径1mm程度の超電導素線を多数本撚り合わせ、それを金属のケースに収納した、ケーブル・イン・コンジット(CIC)導体が用いられる。ケースに収納する際、導体に圧縮力が加わるため、素線は幾何学的に対称な位置から変位し、素線間接触は点接触から線接触に変化する。接触長が長くなることによって、抵抗が減少するため、交流磁界を遮蔽する電流のループの時定数が長くなり、結合損失が増大すると考えられる。実際長尺導体の損失計測実験では、数100sec程度の長時定数の成分が観測されており、その機構解明は重要な課題である。そこで本研究は、81素線の導体サンプルを10mm毎に切断し、素線の軌跡を詳細に調査することによって素線間の接触状況を検討し、接触抵抗と結合損失時定数の推定を行うことを目的とする。
Keyword(s) : CIC導体,素線変位,結合電流,長時定数,素線間接触,