LHD超伝導コイルにおける残留磁界の測定その2
Measurement of residual magnetic field by superconducting magnets of the Large Helical Device, Part 2.
核融合研A
National Institute for Fusion Science
今川信作A,高畑一也A,柳長門A,三戸利行A
imagawa*LHD.nifs.ac.jp

Abstract : 大型ヘリカル装置において,ポロイダルコイルのみの励磁を経験した後にはプラズマ真空容器の壁洗浄のためのグロー放電が不均一になる現象が観測された。その原因を調べるため,第7サイクル冷却期間にベルジャー内胴の赤道部の周期対称な5箇所で残留磁界の変化を観測した。その結果,超伝導マグネットの励磁によって磁界方向に0.1 mT程度の残留磁界のシフトが5箇所ともに観測され,加温時には内側垂直磁場コイルの常伝導転移に同期して残留磁界のシフト分が消滅したことから,励磁に伴う残留磁界の発生源は超伝導コイルであることが明らかとなった。第8サイクルでは測定箇所を鉛直方向の5箇所に変更して冷却期間中の残留磁界の変化を観測し,超伝導素線の臨界電流密度を仮定して求めたフィラメントの磁化による磁場計算と比較した。コイル毎に臨界電流密度が異っていることを示唆する結果が得られた。
Keyword(s) : 磁化,残留磁界,超伝導コイル,LHD,,