伝導冷却型LTSパルスコイルの交流損失特性
AC loss properties of a conduction cooled LTS pulse coil
A鹿児島大,B核融合研,C総研大,Dテクノバ,E九大
Kagoshima University
川越明史A,山室秀行A,住吉文夫A,三戸利行B,力石浩孝B,馬場智澄B,辺見努C,奥村嘉賀男D,阿部亮D,岩熊成卓E
kawagoe*eee.kagoshima-u.ac.jp

Abstract : 本発表では,瞬低補償用UPS−SMESの1MW機のプロトタイプコイルとして開発を行った,100kJ級伝導冷却型LTSパルスコイルの交流損失特性について報告する.本コイルは,Cu/NbTi素線8本から構成されるラザフォードケーブルを,アルミニウムと押し出し成形した導体で巻線されている.安定性を低下させずに交流損失を低減させるために,コイル内で導体に印加される横磁界が,導体内のラザフォードケーブル幅広面に平行な方向にのみとなるように,導体を捻りながら巻線した.本コイルの交流損失を評価するために,励磁試験中のコイル内の温度の測定と,有限要素法によるコイル内の熱解析を行った.これらの結果から,本コイルの交流損失特性を明らかにし,本巻線方法の損失低減効果を明らかにした.また,伝導冷却型低温超伝導コイルでは,温度の測定を行うことで,リアルタイムな交流損失パワーの評価が可能なこともわかった.なお,本研究の一部はNEDOのプロジェクトとして行ったものである.
Keyword(s) : SMES,伝導冷却,パルスコイル,LTS,交流損失,安定性