In-situ PIT法で作製したMgB2テープの臨界磁界及び臨界電流密度の熱処理温度依存性
Heat treatment temperature dependence of critical field and critical current density of in-situ PIT MgB2 tapes
A東海旅客鉄道株式会社,B物質・材料研究機構
Central Japan Railway Company , General Technology Division
山田秀之A,平川正澄A,熊倉浩明B,北口仁B,松本明善B,畠山秀夫B
h.yamada*jr-central.co.jp
Abstract :
MgB2線材の一般的な作製方法であるPIT法で、in situ法によりMgB2テープを作製して、無添加及びSiC添加した場合の上部臨界磁界(Bc2)及び不可逆磁界(Birr)について特性を評価した。MgH2とBの混合粉末を用いて、無添加または5〜10mol%の平均粒径約30nmサイズのSiC粉末を添加して、600℃〜900℃の温度で熱処理した線材を作製し、SiC粉末の添加量、熱処理温度による影響を確認した。抵抗法で測定を行い、Bc2とBirrは、遷移曲線においてそれぞれ常電導状態の抵抗の90%と10%となる磁界で定義した。その結果、熱処理温度が高いほど結晶性が向上するため、4.2KにおけるBc2及びBirrは低下する。また、SiC添加の場合は、添加によりすでに欠陥が導入されているため、熱処理温度が高くて結晶性が向上しても、無添加ほど低下しない。この他、Bc2、Birr及びJcの温度依存性についても報告する。
Keyword(s) :
MgB2,PIT,in situ,upper critical field,irreversibility field,