サブクールHeII中の膜沸騰熱伝達の圧力依存性
Pressure dependence of film boiling heat transfer in subcooled He II
A筑波大学大学院システム情報工学研究科，B高エネ研
Unversity of Tsukuba， graduate school of system and information engineering
高田 卓A，村上 正秀A，野澤 正和A，木村 誠宏B
takadasuguru*hotei.riko.tsukuba.ac.jp
Abstract :
最近の可視化と圧力変動の測定の研究でHe II中のサブクール膜沸騰には主に圧力に依存して２つのモードが存在する事が指摘された。本研究ではサブクールHe II中の膜沸騰の各モードの間で熱伝達の観点からそれが本質的差異なのか、そしてどのような差異が見られるかを主眼において、1.9 Kの中で圧力・熱流束を変化させ沸騰実験を行った。膜沸騰を起こすヒータとして極低温下においても十分大きな温度−電気抵抗の依存性があるステンレス箔（ SUS304 ）を使い、膜沸騰中の伝熱面の温度測定を可能にしたことで、各膜沸騰モードの間に熱伝達の差が定量的な差異ではなく本質的なものがあることを示し、これまでの結論を支持する結果を得た。そして強サブクール（高静圧条件下）膜沸騰は弱サブクール（低静圧条件下）膜沸騰に対し熱伝達率が低いことが示された。
Keyword(s) :
超流動ヘリウム,加圧型超流動クライオスタット,サブクール膜沸騰,熱伝達率測定,,