MgB2線材ならびに高温超電導線材を用いたSMES装置の可能性検討
Feasibility Study on SMES Systems Using MgB2 and/or High Temperature Superconductors
A東工大,B電中研,C高エネ研
Tokyo Institute of Technology
野村 新一A,秋田 調B,嶋田 隆一A,新冨 孝和C
shin*nr.titech.ac.jp
Abstract :
MgB2線材ならびに高温超電導(HTS)線材を用いたSMESの可能性について検討した。寒剤として液体水素を利用することを想定した場合、SMES装置の小型化の観点から、MgB2線材ならびにHTS線材の特性は、冷却温度15-20 Kにおいて、磁束密度5-10 Tで1000 A/mm2以上の臨界電流密度特性(非安定化材部)を有することが望まれる。また、超電導コイル製作の容易性から、導体化する際には電流容量を50 kA程度とし、素線単長も5-10 km以上の長尺化を実現することが要求される。これに加え、高磁界領域で大電流密度特性を有する導体が開発された場合には、応力限界による制限が加わらないようにコイル巻線形状の最適化が必要であり、その解決策として、ヘリカル巻線形状の電磁力平衡コイルの概念を提案する。以上の点を踏まえ、講演では、具体的なSMES用超電導コイルの設計例を示し、MgB2線材ならびにHTS線材を用いたSMESの可能性と要求される課題について報告する。
Keyword(s) :
SMES,MgB2,高温超電導線,超電導コイル,設計・構造,応力