ホール素子アレーによる長尺Y系線材臨界電流の非破壊的連続測定
Reel-to-reel measurement of Jc of long coated conductors using a Hall sensor array
超電導工学研究所
Superconductivity Research Laboratory
中尾公一,町敬人,宮田成紀,室賀岳海,衣斐顕,渡部智則,山田穣,鬼頭豊,富士広,青木裕治,和泉輝郎,塩原融
nakao*istec.or.jp
Abstract :
超電導工学研究所では昨年Theva 社の”Tapestar”を導入した。これは長尺線材のJcをreel-to-reel で非破壊的かつ連続的に測定する装置である。コイルによる局所的な定常磁場中に、テープを導き、テープに侵入する磁束密度の分布を7個のホール素子で測定する事により、臨界電流値を求めるのが測定原理である。この原理は磁気ヒステリシスによって臨界電流値を求める方法に類似しているが、試料全体に一様に印加した磁場の値を変化させるのでは無く、定常的な磁場中をテープが移動するので、誘導されている電流の分布は実は複雑であり、この事が臨界電流値の定量的な解析を難しくしている。現在この問題をシミュレーションと比較する事によって解決しようとしている。また、Jcに加えて、n値の測定も可能となるように、同装置に改造を加える予定である。
Keyword(s) :
Y系線材,長尺,臨界電流,ホール素子,シミュレーション,n値