ラムダ点近傍の超流動ヘリウムの熱移送特性
- Gorter-Mellink 定数 m の温度依存性 -

Heat transport characteristics of He II up to near the lambda point
- Gorter-Mellink exponent m depending on temperature -


前田実,佐藤明男,段塚知志,湯山道也(NIMS);上岡泰晴(大陽日酸)
maeda*akahoshi.nims.go.jp

Abstract:  定常熱流束が加えられている超流動ヘリウム中に生じる温度勾配は、乱流状態では熱流束の m 乗に比例するとされる。この m は Gorter-Mellink 定数と呼ばれる。今回は、特にラムダ点近傍を中心に熱流束と温度勾配の関係を詳細に測定した。この結果から Gorter-Mellink 定数を求めた。熱伝導関数がピークとなる温度以下では m は 3.4 であるが、ラムダ点に近づくとこの値がわずかに減少し、ラムダ点近傍では 3.3 となる。