500MHz NMRにおける4K極低温プローブの開発
Development of a 4K cryogenic probe for 500MHz NMR
由本富巳
(東工大);岡村哲至(東工大);高橋雅人(理研);保母史郎(理研);井上浩司,三木孝史,濱田衛(神戸製鋼);横山茂之(理研);前田秀明(理研)
maeda*jota.gsc.riken.jp
Abstract: NMRは核スピンのゼーマン効果を利用するために低感度であり、高感度化が課題である。NMRプローブのピックアップ・コイルを冷却すれば、熱ノイズが減るので感度が向上する。30K冷却のプローブは既に市販されており、室温タイプの3倍の感度が得られている。ここでは、4K冷却NMRプローブの開発を報告する。4K冷却により、30K冷却に比べて感度がさらに2倍向上する。冷却システムは、2段GM/J-T冷凍機でヘリウム・ミストを生成し、5m長のトランスファーラインを介してプローブ先端のピックアップ・コイルを冷却する構成である。4Kプローブの設計・製作、冷却特性、得られたNMRスペクトルについて報告する予定である。