高温超伝導大型導体の電磁特性評価装置の開発2
〜超伝導電流トランスの設計・製作〜

The development of the measuring system to the electro magnetic property for large scale HTS conductors.
〜The design and fabrication of the HTS current transformer〜


福島健介,中浜佑允,川越明史,川畑秋馬,住吉文夫(鹿児島大)
ee01058*h13.eee.kagoshima-u.ac.jp

Abstract:  近年、高温超伝導体の線材化技術の向上に伴い、低損失で大電流が流せる高温超伝導大型導体の開発研究が盛んに行われている。このような大型導体の交流損失や臨界電流、導体内の電流分布などの基礎特性を種々の 電磁環境下や幅広い温度領域で定量的に評価することは、超伝導機器の設計上非常に重要である。そこで本研究では、高温超伝導大型導体に通電した状態で種々の特性評価ができるコンパクトな装置を開発し、電磁特性の測定を行うことを目的としている。これまでに、外部磁界印加用マグネットの製作とその励磁試験及びBi-2212ラザフォードケーブルの外部磁界印加時の交流損失測定を行った。今回は、サンプルへの大電流通電用の超伝導電流トランスの試作と性能試験を行ったので報告する。この電流トランスは、77K、自己磁界中でIc =102AのBi-2223高強度多芯テープ線材で作製した。通電試験の結果、77K、5Hzで二次側に859A(ピーク値)の通電に成功した。また、大容量化のために、二次側巻線はテープ線材を16枚並列にしたものを使用した。