人工ピンを入れたEr123膜の臨界電流密度と表面抵抗

Critical current density and Surface resistance of Er123 films with artificial pinning centers


向田昌志(九大);堀出朋哉(京大);堀井滋(東大);齊藤敦(山形大);一瀬中(電中研);喜多隆介(静岡大);松本要(京大);吉田隆(名大);山田和広,森信幸(九大)
mukaida*zaiko.kyushu-u.ac.jp

Abstract:  高品質膜化が容易なErBa2Cu3O7-d薄膜に1次元人工ピンであるBaZrO3を入れた薄膜と0次元人工ピンであるZnを入れた薄膜の臨界電流密度と表面抵抗を比較した。BaZrO3を0.5%, 1.0%, 1.5%入れたターゲットより作製した薄膜では、臨界電流密度は人工ピンニングセンターの導入量により増大したが、表面抵抗は、人工ピンニングセンターの導入量に依らずほぼ同じとなった。また、Znを0.3%, 0.5%, 1.0%, 10%入れたターゲットより作製した薄膜でも、低温でBaZrO3を入れた薄膜とほぼ同じ値となった。このことは、表面抵抗を下げるために必要な人工ピンニングセンターは今回導入した人工ピンニングセンター量よりも少なくて良いことを意味している。