2軸方向磁場測定用ホール素子および磁場可視化システムの開発(その1)

Developments of two-axis hall probe array and magnetic field visualization system (Part1)


金 錫範,渡邊准司,七戸希,村瀬暁(岡山大);黄啓新,宝川幸司(神奈川工科大)
kim*elec.okayama-u.ac.jp

Abstract:  半導体(GaAs, InAs, InSb)または半金属(Bi)を用いるホール素子は、非接触で精度よく磁場を測定することが可能であり、現在まで様々な研究が行われ広い範囲で応用されている。しかし、単一ホール素子においてもその分解能は100mm級が最高であり、1軸方向の磁場成分しか測定できないのが現状である。また、2軸以上の磁場成分を同時に測定できる素子においては、素子の大きさが限定されるため分解能は期待できない。そこで、本研究では、2軸方向の磁場成分(Bz, Bx)を同時に測定することが可能で、その空間分解能が1mm級のホール素子を1次元的に集積するマイクロスケールのホール素子アレイおよび測定した微弱なホール電圧をリアルタイムで磁場や臨界電流密度に変換する計測システムの開発を目的として行っている。開発するホール素子アレイによる計測システムは、酸化物超伝導薄膜や線材における臨界電流密度分布や通電特性を非接触で評価することが可能であるため超電導特性評価などに有効であると考えている。