多層磁性蓄冷材の特性と冷凍試験結果
Performance of Multilayer Ceramic Regenerator Materials and Cooling Experiment Results
松野 優
（千葉大）；沼澤健則，神谷宏治（NIMS）；佐藤敏美（住重）；野沢星輝，柳谷高公（神島化学）
ymoguro*hotmail.com
Abstract: 酸化物磁性蓄体Gd2O2SおよびTb2O2Sは、それぞれ比熱ピーク温度が5.2Kと7.4Kに存在し、1J/cm3K以上の体積比熱を有するため、4Kから8K領域における磁性蓄冷材として有望であると考えられる。しかしながら、反強磁性体特有の鋭いラムダ型比熱を示すため、単独として広い温度領域で使用することは困難である。我々は比熱形状を制御するため、直径0.25mm球の中に２層の（Tb-Gd）2O2S磁性体層の作成を試みた。その比熱特性はそれぞれの磁性体の比熱を重ね合わせたものとなり、体積比を変化させることにより、比熱制御が可能となることがわかった。さらに実際の商用GM冷凍機を用いて冷凍試験を行った。講演では多層セラミックス磁性蓄冷材料の特性と小型GM冷凍機（0.1W@4.2K）による試験結果を示す予定である。