ＱＭＧバルク超電導体を用いた抵抗型限流素子の有限要素解析（２）

Finite Element Analysis of a Resistive Type Fault Current Limiting Element with QMG Bulk Superconductor （2）

高橋 泰典，柁川一弘，円福敬二，船木和夫（九大）；林秀美（九州電力）；森田充，平野芳生（新日鐵）
takahasi*sc.kyushu-u.ac.jp
Abstract:　 　超電導バルク材料（ＱＭＧ）は、優れた臨界電流密度特性と高い常電導比抵抗を有することから、抵抗型限流器への応用が期待できる。その実現を目指して、限流動作時における素子内部の温度分布や応力分布を数値解析することにより、実験では評価しにくい有益な情報を取得して今後の研究開発に生かすことが重要である。これまでに、耐電圧特性を向上するために提案している金属製バイパスをＱＭＧに半田接続し補強した構造の限流素子について、パルス幅4.1msの半波の擬似正弦波電流を4.2kA通電した時の限流動作を有限要素法解析ソフト「ANSYS」を用いて数値的に評価し、実験結果と比較した。その結果、電流分布と温度分布を三次元モデルで連成解析により求め実験結果をほぼ再現できた。また、任意時刻の温度分布を用いて静的に内部応力分布を解析し、金属バイパス補強構造の有効性を確認できた。今回は、実際の系統に導入した場合に限流器は電圧駆動となるため、実系統を想定した回路モデルを考え限流素子内部の電流・温度・応力分布を数値解析し検討を行った。また、金属バイパスの種類や厚さ、分流抵抗値について最適設計した結果も報