Bi2212 W & R 線材における臨界電流のひずみ依存性の強磁場特性

Strain dependence of critical current in Bi2212 W & R wires under high magnetic field


菅野 未知央(京大);伊藤喜久男,木吉司(NIMS)
sugano*kuee.kyoto-u.ac.jp

Abstract:  Walters springタイプのプローブを設計し、温度可変、強磁場下でのBi2212線材の臨界電流のひずみ依存性を測定した。Wind-and-react法により作製されたBi2212線材をCu-Beのスプリングに固定し、スプリングごとねじることにより線材に一軸ひずみを負荷した。クライオスタットからの温調ヘリウムガスと電極付近のCuブロック内のカートリッジヒーターにより通電中の電極温度を制御した。その結果、7 Kで50 mKの温度上昇の範囲内で160 Aの通電が可能であることが確認された。無磁場では7 K〜20 Kの測定温度で温度上昇0.1 K以下で臨界電流の測定が可能であることを確認した。NIMS強磁場研究センター内のハイブリットマグネット内での測定を行った結果、30 Tの強磁場下での臨界電流のひずみ依存性の測定に成功した。線材とスプリング材料の熱膨張測定の290 K〜5 Kの結果から、線材とスプリングの熱膨張係数の違いがひずみ依存性に及ぼす影響について議論した。