MgB2バルク体の臨界電流密度特性

Critical current density properties of MgB2 bulks


原口 輝久,木村健吾,本田裕章,木内勝,松下照男(九工大);山本明保,下山淳一,岸尾光二(東大)
haraguti*aquarius10.cse.kyutech.ac.jp

Abstract:  MgB2は臨界温度が高く、容易な作製方法で高い臨界電流密度が得られることから、20K程度での利用が期待されているが、高温度領域では臨界電流密度が小さい傾向にある。しかしB4CやSiCなどを添加すると高温・高磁界領域での臨界電流特性を大きく改善できることが知られている。これはBサイトの一部がCで置換されab面内のコヒーレンス長が小さくなることにより上部臨界磁界が向上したためと考えられているが、こうした添加が直接ピンニングの強さに及ぼす影響については明らかにされていない。そこで本研究では熱処理条件や添加物の種類を変化させたMgB2を用意し、臨界電流密度特性への影響を調べた。