ダブルインレット型パルス管冷凍機内のDC流れの制御方法(II)

Control of DC flow in double-inlet pulse tube refrigerators (II)


白石 正夫(産総研);村上正秀(筑波大);中納曉洋(産総研)
shiraishi.m*aist.go.jp

Abstract:  ダブルインレット型パルス管冷凍機内のDC流れを制御する方法として、二つのバイパスバルブを並列に接続して行う方法が、提案され単一バルブよりも性能が向上したとの報告がある。ダブルインレット型のバイパスバルブは、ダブルインレット効果とDC流れの二つの効果を制御している。このため、二つの効果を二つのバルブで別々に制御するほうが単一バルブで制御するよりも理にかなっているように思われる。一方で、配管が複雑になりコストも高くなる。このためここでは、二つのバイパスバルブの有効性の程度を判断する目的で、パルス管内の流動が制御される状態の違いを、可視化実験で調べ、単一バルブの場合との比較を行った。結果として、単一バルブに比べて二つのバルブの方がより最適な状態が選択できることが示されたが、単一バルブでも最適化した状態は二つのバルブの場合と比較して必ずしも大きく劣るものではないことを明らかにした。