ひずみゲージを用いた4Kでのステンレス鋼のヤング率測定

Measurements of Young’s modulus of stainless steel at 4K by means of strain gages


中嶋 秀夫,高野克敏,堤史明,河野勝巳,濱田一弥,奥野清(原子力機構)
nakajima*naka.jaeri.go.jp

Abstract:  日本原子力研究開発機構では、ITER用超伝導コイルの極低温構造材料の研究開発、データベース構築を進めており、ターレット・ディスク(一度の冷却で最大16本試験可能)を用いて、試験効率を重視した4K引張試験を実施している。このため、引張試験におけるひずみ測定には、ひずみゲージを用いており、引張試験で得られるヤング率は参考値としての取り扱いを行っている。この度、VAMASの国際ラウンド・ロビン試験への参加を契機に、ひずみゲージを用いた4Kでのヤング率測定に関する研究を実施したので、その結果について報告する。本研究では、ひずみゲージで正確なヤング率を求めるには複数ゲージ(最低2枚)が必要であると共に、十分な比例範囲を確保してデータ処理を行う必要があることを明らかにした。すなわち、304L等の低強度材料では、十分な比例範囲を確保するため、加工硬化させて測定することが重要となる。