Abstract:
日本原子力研究開発機構は、ITER超伝導コイルで使用される構造材料のデータベース構築及び建設期における構造材料の品質管理を効率よく実施するため、三台の極低温試験装置を新たに設置した。一方、極低温試験装置の軸心の検査については、これまで、あまりデータが公表されておらず、測定上の問題点も不明である。そこで、JIS Z 2277、JIS Z 2283に従い、4枚のひずみゲージを添付した検定用試験片製作し、室温、液体ヘリウム中におけるこれらの試験装置の軸心を検査した。この結、試験装置の軸心はJIS規格で規定されている偏心度を満たすことを確認した。また、ひずみゲージを使用した検定試験片による偏心度の測定では、試験片チャック方式に依存した問題のあることが示唆され、データ処理を工夫する必要があることを見出した。