切欠き三点曲げ試験と有限要素解析による織物GFRP積層材料の極低温破壊・損傷特性評価

Evaluation of Cryogenic Fracture and Damage Properties of GFRP Woven Laminates by Notched Three-Point Bend Testing and Finite Element Analysis


真田 和昭(富山県立大);進藤裕英(東北大)
sanada*pu-toyama.ac.jp

Abstract:  織物GFRP積層材料の極低温破壊・損傷挙動に関する理論的・実験的研究を行った。破壊靱性試験は、片側切欠き曲げ試験片を用いて室温、液体窒素温度(77K)、液体ヘリウム温度(4K)で行い、コンパクト試験片の結果と比較して詳細な検討を加えた。また、極低温破壊靱性試験に関する損傷・破壊力学解析を二次元有限要素法により行い、応力拡大係数等の破壊力学パラメータに及ぼす温度・試験片寸法の影響を明らかにした。さらに、破壊形態観察を行い、損傷の発生・進展について検討・考察を加えた。荷重−変位曲線および損傷領域進展の数値シミュレーション結果は、実験結果とほぼ一致した。また、損傷領域の面積と荷重の関係を考慮して求めた見掛けの破壊靱性は、試験片形状および寸法に依存せず、良好な結果が得られた。