J-PARCニュートリノビームライン用超伝導電磁石システム(13)
ー有機材料の低温γ線照射効果ー

Superconducting magnet system for the J-PARC neutrino experiment(13)
-Gamma-ray irradiation effects on organic materials at 77 K-


中本 建志,大畠洋克,荻津透,木村誠宏,槙田康博,山本明(KEK);出崎亮,伊藤久義,森下憲雄(原子力機構)
tatsushi.nakamoto*kek.jp

Abstract:  高エネルギー加速器研究機構と日本原子力研究所が共同で建設している大強度陽子加速器J-PARCでは、50GeV-750kW陽子ビームを利用したニュートリノ振動実験計画が進められている。この計画では大強度陽子ビームを限られた曲率でターゲットに導くことが必要であるため、ビームラインとして超伝導磁石システムが採用される。本磁石には高放射線環境下での安定した運転性能が要求されるため、構造及び絶縁材料として用いられる有機系材料の耐放射線性が非常に重要となる。本講演では、実際に磁石に使用するガラス繊維強化プラスチックや絶縁フィルムを、77Kにおいて約10MGyまでγ線照射した場合の機械特性変化及びガス発生量の測定結果について報告する。