直流超伝導送電システムの設計指針−2
Design of DC Superconducting Power Transmission Line - 2
浜辺 誠
,山本勇,春日部高大,FAMAKINWA Tosin,松井景樹,山口作太郎,水野英二,山田公夫(中部大);二ノ宮晃(成蹊大);星野勉(明星大);川村邦明(前川);河端良和(JFEスチール)
hamabe*isc.chubu.ac.jp
Abstract: 現在行われている常伝導ケーブルによる直流送電においては,銅ケーブルのジュール損から定格電流が1.2kA程度に制限される.したがって十分な電力を輸送するためには定格電圧を数百kVの高電圧にせざるを得ない.しかし,超伝導ケーブルを利用した直流送電の場合,1桁以上大きい通電電流が可能であり,同じ電力を輸送するのに必要な電圧を数十kV程度に下げることができる.この定格電圧の低下は交直変換に用いるインバータ・コンバータに必要な定格電圧の低下につながり,安価な汎用のインバータ・コンバータを使える可能性も生じる.中部大では,直流超伝導送電システムの模擬として定格2kA,30kV,長さ20mの直流超伝導ケーブルの開発を進めている.本講演では,インバータ・コンバータも含めた直流超伝導送電システムにおける輸送電力・電流・電圧の検討の結果について述べる予定である.