HTS薄膜の低温における表面抵抗特性

SurfaceResisitance of HTS thin-films at low-temperature


武田 伸弥,野口洋祐,谷口洋平,齊藤敦,平野悟,大嶋重利(山形大)
ede74844*dip.yz.yamagata-u.ac.jp

Abstract:  NMR用ピックアップコイルの作製には、極低温・強磁場中での表面抵抗(Rs)特性の評価が重要となる。一般的に超伝導薄膜のRsは、温度上昇とともに増加するが、無磁場中・極低温(<5K)においてDyBCO薄膜のRsの上昇を確認している。これは、今までDyが持つ磁性による影響か膜内の不純物による影響かは、明らかにされていなかった。この事から極低温に見られるRs上昇について検討を行った。今回は、無磁場中においてJcの異なるDyBCO薄膜を測定した。その結果、臨界電流密度(Jc)が低い膜は、高い膜よりRsの上昇が高い事が確認できた。この事から膜質や残留抵抗がRsの極低温における上昇に起因していると考えられる。また無磁場中でJcの異なるDyBCO薄膜の磁場中特性についても報告する。