3次元電磁界解析によるバルク超電導体を用いた浮上搬送装置の試設計と浮上特性評価
Trial Design and Levitation Characterisitc Evaluation on Levitating Transporter using YBCO Bulk Superconductors based on 3D Electromagnetic Analysis


早大理工
°植田 浩史,東谷 智史,土屋 賢史,久藤 勇哉,石山 敦士
E-mail : ueda*super.elec.waseda.ac.jp
Keyword(s) : バルク超電導体,浮上搬送装置,有限要素・境界要素併用法,,,

筆者らは、先にバルク超電導体を用いた浮上搬送装置を提案した。この装置では制御可動部にバルク超電導体を設置し、それと対向するように永久磁石を設けた浮上部を配置する。この状態でバルク超電導体を着磁し、制御可動部を遠隔操作することによって浮上部は無制御での安定浮上及び走行が可能となる。従来、提案・試作されてきた磁気浮上搬送装置はレールを用いた1 次元走行のものが主であり、適応分野が限られていた。これに対し、この搬送装置の特徴は2次元水平方向に自由に方向転換が可能なことで、クリーンルームなどへの応用が期待できる。実際の応用に向けて、浮上搬送装置の実運転環境を想定したバルク超電導体の振舞を明らかにするための基礎的な評価実験、特に応用上最も基本的な特性である浮上力・復元力・磁気剛性の評価実験を行った。また、バルク超電導体内の現象の把握やバルク超電導体を応用した機器の設計には数値シミュレーションが不可欠であることから,着磁特性や実機運転環境下におけるバルク超電導体の振舞を明らかにするための辺要素有限・境界要素併用法に基づく3次元電磁界解析計算機プログラムを開発し,浮w?上特性評価実験との比較・検討により、磁界の空間分布や超電導体内の電磁現象がどのように関連しているかを明らかにした。