Bi2212線材の熱処理条件と微細組織との相関
Correlation between heat treatment condition and microstructure in Bi2212 wires


物材機構
°菅野未知央,伊藤喜久男,木吉司,松本真治
E-mail : SUGANO.Michinaka*nims.go.jp
Keyword(s) : Bi2212,熱処理温度,臨界電流,非超伝導相,,

1GHz級NMR用マグネット用線材としてBi2212ROSAT平角線材の熱処理条件の最適化に取り組んでいる。部分溶融ー徐冷プロセスの最高温度を変化させて作製した線材について臨界電流の測定を行った結果、883℃で臨界電流が最大となり、この最適温度よりも+-2℃最高温度を変化させると30%臨界電流が低下した。熱処理後の線材について、垂直、長手断面およびシースをエッチングして超伝導フィラメント表面を観察を行うと、臨界電流の低い線材ではフィラメントの断線が多く観察され、またこの断線部分にBi-free相、Cu-free相といった非超伝導相が集中していることが明らかになった。当日は線材長さを変化させて熱処理を行った結果についても報告する予定である。