ITER-CSモデル・コイルにおける導体性能の電磁力依存性の数値シミュレーションによる解析
Dependency analysis of the conductor performance of the ITER-CS Model Coil on the electromagnetic force with numerical simulation


原研
°名原啓博, 小泉徳潔, 礒野高明, 布谷嘉彦, 杉本誠, 濱田一弥, 奥野清
E-mail : nabaray*fusion.naka.jaeri.go.jp
Keyword(s) : ITER,CSモデルコイル,数値シミュレーション,超伝導コイル,,

CSモデル・コイルは定格運転を達成することを第一目標としたため、コイルのターン間絶縁確保のため巻線部内の計測素子はなく、コイル内での冷媒の温度、圧力などのデータは計測されていない。したがって、実験結果だけで導体性能を評価することは難しい。そこで、コイル内部の温度分布や電流の転流、コイル運転時の分流開始温度を評価できる熱流体および電気回路の数値シミュレーションコードを作成し、2000年から2002年の間に行われた8回の分流開始温度計測実験を対象として数値解析し、導体性能の評価を行った。その結果、CSインサート・コイルなどで計測された電磁力による歪みやn値の劣化が、CSモデル・コイルにおいても起きていることが定量的に示された。定格運転時、歪みは−0.48〜0.53%、n値は7.0〜8.0と評価された。